「英語の才能」って何?

海外に住んで英語が話せるようになる人と、そうでない人がいます。それは「英語の才能」があるとかないとか、そういうことでしょうか。英会話をメキメキ上達させる人には共通点があり、なかなか上達しない人が何かのきっかけでコツをつかむこともあります。

Kiwi Englishを話す日本人

トンガ王国で2年間の青年海外協力隊の任期を終えた私は、日本に帰る前にニュージーランドで寄り道しました。オークランドのあるみやげ物屋で会った店員さんは完璧なKiwi Englishを話す日本人でした。Kiwi Englishとはニュージーランド人が使う独特の英語で、日本で耳にすることは滅多にないでしょう。

なぜそんな英語を話せるようになったのか尋ねると、受験英語を知らないままニュージーランドで生活を始めたら話せるようになったとのこと。その人が育った環境が良かったのかもしれません。「その人は英語の才能があるんだ」と考える人もいるかもしれません。けど、英語の才能って、何でしょう

私が今までに会った、海外に住んで活きた英語が話せるようになった人達にはこんな共通点がありました。

頭が柔らかい

学校で「頭がいい」って言われた人ってどんな人でしたか?

報道によると最近の教育現場は私が子供の頃とは違い、ものを考える力を身につけることにも力を注いでいるそうですね。「頭がいい」人は、発想を転換して人と違うことを見つけられる人かもしれません。点と点を線で結べる人かもしれません。機知の概念にとらわれずに新しい考えを受け入れられる人かもしれません。

「英語のテストでいい点数を取れる」ことは「頭がいい」ことの一つの指標になるでしょう。しかし活きた英語を身につけるためには、英語での会話や読み書きを通じて人に思いを伝える方法を考えることも必要になります。そこでは発想の転換があるかもしれません。受験英語で「点」として覚えた知識を線で結ぶ体験もあるかもしれません。

頭を柔らかくして発想を変えることにいて、これから折に触れ話していくことになります。

英語を話すことを恐れない

英語が話せるようになる人は、どんなレベルであってもまぁよく話しますね。

英語の知識を蓄えることは大事な第一段階です。しかし次の段階に進むにはもう一つ必要なことがあります。それは何かを口に出すこと。この第二段階に進めないから第一段階に戻って努力を続ける人がいますが、本末転倒です。英語を話せるようになるには、とにかく話してみる他に方法はありません。

しかし、学校や家庭、または職場で「間違えてはいけない」と刷り込まれた人達には、間違えを恐れて英語を口にすることができない人もいるようで、実際そういう人にもたくさん会いました。ここでも一つ発想を変えましょう。

しゃべらないことは間違えることより恥ずかしい。

騙されたと思ってしゃべってみましょう。間違えて笑われても構いません(君のことを笑う奴は豆腐にぶつかってしまえ!)。価値観が変わりますよ。

自助努力を惜しまない

これは海外に住んでみれば人に言われなくても分かることですが、住むだけで自動的に英語が話せるようになる国はありません (海外に住んだことがなく、海外とはそういうところだと思い込んでいる日本人がどれほど多いことか)。何かしら自助努力は必要です。ただし、人に言われないと努力の方向性を間違えることがあります。

マネージメントについて習ったことがある人はManagementとLeadershipの違いを説明する有名な言葉を耳にしたことがあるかもしれません。

Management = doing things right
Leadership = doing the right things

物事を効率よく進めるためにはマネージメント能力が必要でしょう。しかしマネージメント能力を発揮するには、そもそも行っていることが正しいことでなければ意味がありません。ある人の例え話を借りれば、いかに効率よく梯子を登っても(doing things right)、その梯子が間違った場所に架かっていれば間違った場所に早く辿り着くだけです。そこで必要なのはリーダーシップ、即ち梯子を正しい位置に架けること(doing the right thingsです。

いくら努力しても、その方向性が間違っていればいつまでたっても行きたい場所へ辿り着けません。あなたは今、一所懸命に努力して英語を勉強しているかもしれません。しかしそれは、正しい方向に向かっていますか?

とは言うものの、英語の習得に誰にでも共通の一つの正しい道はありません。このブログでは、少しでも多くの人の役に立ついくつかの道を紹介していきたいと思います。「英語の才能ないの」と思う前に、違う道を探してみませんか。

初回から読んでいる人は「もう精神論はいいから、早く具体的なテクニックを教えてよ」って思ってるかもしれませんね。けど次回もう一つだけ大事な「精神論」を言わせてください。その次から英語力上達のための具体的な話をしていきます。

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