前回は翻訳者に敬意を表して終わったところでこのような話をするのも恐縮ですが、私も翻訳の仕事をすることがあります。それで生計を立てている訳ではありませんが、翻訳会社から依頼を受けることもあるので一応「プロ」と言ってもいいでしょう。今回は翻訳という仕事について少しお話しますが、これは翻訳家を目指す人に読んでもらうことを意図したわけではなく、普通に英文を読んで書いてみたいという人にとって参考になればと考えています。
Reading & Writing
和訳と英日翻訳:異文化を習うということ
前回は英文の多読の「教材」の選び方を説明し、一例としてCNNの英文ニュースサイトの記事を多読する方法を紹介しました。今回はその時に引用した記事の英文・和文を比べて、英文と和文の違いと英日翻訳について考察します。タイトルにもありますように私は、受験英語のように文法のルールに従って一字一句変換する「和訳」と、原文を異文化に当てはめて書き直す「英日翻訳」は別物と考えています。
自分の土俵で英語を読む:多読の実践
多読とは、簡単に言うと英文をひたすら読み続けること。知らない単語があっても、文法を理解できなくても、止まらずに読み続けていくと、次第に見えてくるものがあります。時間はかかりますが、効果はあります。そんなの無理!と思いましたか?今回は、興味のある内容で割りと楽に多読を実践する方法を紹介します。
多読のすすめ:英文を読み続けると見えてくるもの
前回、多読とは文中に知らない単語があっても英文を読み続けることと書いてあるのを見て、「無理むりムリ」と思った人は多いかもしれません。しかし、英語をしゃべるために必要なのがしゃべることであるのと同じように、英文を読むために必要なのは英文を読むことなのです。
Reading & Writing、英文のリズムをつかむ
英語を習うと言うと「英会話」を想像する人が多いでしょうが、ReadingとWritingも大事な要素です。英文Readingの初歩では英文を日本語に変換して理解することから始まりますが、厳しいことを言うとこれは「和訳」であり、Readingではありません。ここでは英語の語順のまま英語を英語として理解するReadingを目指します。