Reading & Writing、英文のリズムをつかむ

英語を習うと言うと「英会話」を想像する人が多いでしょうが、ReadingとWritingも大事な要素です。英文Readingの初歩では英文を日本語に変換して理解することから始まりますが、厳しいことを言うとこれは「和訳」であり、Readingではありません。ここでは英語の語順のまま英語を英語として理解するReadingを目指します。

Reading and Writing

Readingで英分のリズムをつかむ

「英文読解」に必要なものとしてまず思い浮かべるのは文法の理解と語彙力でしょう。英語学習の四位一体の序章で「木を見て森も見る」話をしましたが、文法と語彙は木に相当します。これはこれで大事なことで、このブログでも折を見て説明していきますが、今回お話したいのは森に相当する英文のリズムです。

文章のリズムと言ってもピンと来ないかもしれません。一世代前の自動翻訳を使ったことがある人は、和訳文が分かりづらいと思ったことはありませんか(最近の自動翻訳はかなり自然な文章に近づいているようですが)。文法は間違っていないが、サッと読んでスッと意味が入ってこない、あの文章。「リズムがない文章」は、あんな感じです

英文には日本語と違うリズムがありますが、これは和訳しながら読んでいるとなかなか見えてきません。英文のリズムが分かってくると先を予測しながら英文を読むことができるようになります。私が経験上、英文のリズムを理解するために必要だと感じているのは多読と英文Writingです。

英文の多読

多読とは、その文章に知らない英単語が含まれていてもいちいち辞書を引かず、長い文章を読み進めることです。「いやいや、そんなの無理」と思いましたか?以前「英語の才能」について話したとき、英語を話せるようになるためにはとにかく話してみる他に方法はないと書きました。実はReadingにもそれに近いものがあります。とにかく読んでみましょう、騙されたと思って

この多読については次回詳しく説明するつもりですが、多読を続けていくとReadingに必要な文法の知識は意外と少ないことに気付きます。

ひとつ大事なことは、多読をするためには適切な教材を選ぶということです。適切な教材とは、自分が興味がある分野の話で、自分が進みたい業界で使われる文体で書かれていて、自分のレベルに合った難易度の英文です。英語の文体については次回もう少し詳しく話します。

英文Writing

多読と一緒にぜひ進めてほしいのは英文Writingです。始めのうちは言いたいことがうまく書けなくてもどかしい思いをすることでしょう。それでも構いません。最初は日本文を受験英語的に英訳することから始めると思いますが、大事なのは継続することです。

言いたいことをうまく英語で書けなくてもどかしい思いをするのはむしろ大事なことです。それでも多読を続けて、自分がうまく書けなかったことが表現されている文章を見つけて「そっか!」と思えるようになればそれが上達につながり、それを積み上げていくことが大事です。

英文が書けるようになると、人の文章を読む時に書き手の気持ちになって読むことができるようになり、最初に書いたように先を予測しながら読めるようになります。

普段の生活で英文を書く機会がある人は多くないかもしれません。英文を書こうと思ったら、できれば人に読んでもらった方がいいですが、日記のようなものでも構いません。自分が書いた英文を英語のネイティブスピーカーに添削してもらえれば理想的です。ご参考までに、私は仕事で日常的に英文を書いていますが、その他に英文のブログも書いています。

英文Writingでも目標は高く

そろそろ聞き飽きた人もいるかもしれませんが、英文Writingでも目標は高く持ちましょう。

私はカナダの日系企業で現地採用されて働いていたことがありますが、残念な日本人駐在員の話を聞くことがありました。現地スタッフの間では、その駐在員が書く英文メールは何を言いたいのか分からないと言われていました。その人は英文を書くだけで必死になっていたかもしれません。自然な英文を書くことなど意識できなかったかもしれません。しかしたとえ必死でも、現状維持の一つ上に目標を置く。それが上達につながります。自分に対して辛抱強く続けましょう

次回以降で、木を見るために必要な文法の理解と、森を見るために必要な多読について詳しく説明していきます。

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